業績低迷でホテル清風を経営譲渡(2011年06月30日) |
大分合同新聞の記事です。
業績低迷でホテル清風を経営譲渡
[2011年06月30日 09:47]
別府市北浜の「ホテル清風」を経営する清風荘が業績低迷から30億円を超す負債を抱えて行き詰まり、ホテル再生を手掛ける九州ホテルリゾート(福岡市、田上潮社長)に事業を譲渡したことが29日、分かった。
九州ホテルリゾートによると、事業譲渡は6月13日付。金融債務を除く、別府市と長崎市にあるホテル清風の全事業を引き継いで運営する。従業員の雇用、業者との取引はこれまで通り継続。牧野二朗社長ら旧経営陣は、新たな経営陣には加わらない。
清風荘の負債は長崎ホテル清風への多額の投資や宿泊客の減少などで膨らみ、今年3月末で32億3千万円に上った。このうち金融債務は清風荘に残して、清算手続きを進める。
同リゾートには、日本政策金融公庫と三井住友銀行が6億円超の協調融資をして、ホテルの再生を後押しする。
田上社長は「清風は九州の宿泊業界に影響力を持つホテルで、再生に興味があった。低迷する別府清風は、長崎清風との連泊プランといった新たな商品開発などに取り組み、宿泊客を呼び戻したい」と話している。
九州ホテルリゾートはこの日、別府市のホテル清風で取引業者に対して、事業譲渡に関する説明会を開いた。7月には長崎市でも業者に説明する予定。
歴史あり寂しさも
別府市観光協会 梅野朋子会長
ホテル清風は別府市でブランド力を持った歴史あるホテルなので、(地元資本でなくなることに)寂しさを感じる。新たに経営に携わる会社にも、別府観光のために頑張っていただきたい。
<メモ>
ホテル清風は、前身の旅館清風荘が1931年に開業。48年に株式会社となった。本館と別館を合わせた客室数は161。大浴場、展望岩風呂、結婚式場、宴会場などを備える。82年には長崎市に長崎ホテル清風(100室)が開業した。