和倉・金波荘が破産へ(2010年04月04日) |
北陸の経済ニュース 【2009年12月9日04時30分更新】
和倉・金波荘が破産へ 負債40億円、営業は停止
七尾市和倉温泉の海浜ホテル金波荘は8日、債権者から金沢地裁に破産手続き開始を申し立てられ、同日付で営業を停止した。これまで旅館の倒産、廃業が比較的少なかった同温泉で、屈指の老舗旅館の営業停止は、書き入れ時の年末年始を控えた温泉街に波紋を広げた。
同旅館は1872(明治5)年の創業で、風光明媚(めいび)な七尾湾に面して立地し、客室数126室、収容人員は約590人。同旅館は同日付で全従業員約90人を解雇した。
負債総額は東京商工リサーチが約40億円、帝国データバンクが約39億円とみている。破産管財人によると、同旅館の資産を確定した上で、年度内にも任意売却先を探し、不調の場合は競売に掛ける予定である。
東京商工リサーチなどによると、同旅館はピークの1994(平成6)年1月期には県外の団体客を中心に14億円を超える売り上げを上げた。しかし、不況や阪神大震災、能登半島地震などの影響で客足が落ち込み昨年の売り上げは4億円を割り込んだ。
今年1月期は宿泊客数が回復し、7期ぶり増収となったものの、ここ数年、金融債務の金利負担が売上高の約20%に当たる年間1億円規模に膨らみ、返済に支障を来していたという。このため、07年に政府系金融機関から債権の一部を買い取った債権回収会社(東京)が11月2日、金沢地裁に破産手続き開始を申し立て、12月7日付で同地裁が開始決定した。
同社は同旅館の大井義嗣社長個人に対しても11月下旬、同地裁に破産手続き開始を申し立てた。
大井社長は「和倉全体の集客増に明るい兆しが見え、当旅館も能登半島地震からようやく宿泊客数が回復傾向にあった。今回の債権回収会社の措置に対しては残念としか言いようがない」と話した。
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石川の和倉温泉「海浜ホテル金波荘」が破産決定受け倒産
2009年12月 8日 17:37 | 国内倒産 | ホテル, 倒産, 石川, 破産
石川県七尾市和倉町で温泉旅館「金波荘・今昔振舞」を運営していた「海浜ホテル金波荘」は、12月7日付で金沢地方裁判所から破産手続の開始決定を受け、倒産したことが明らかになりました。
和倉温泉開湯の宿として創業130年の歴史を誇る同旅館は、能登半島から日本海を一望できる絶好の立地で旅行者からの人気を得ていました。
しかし、景気低迷による消費不況や当地への地震懸念などで、宿泊客が減少し資金繰りが悪化。これ以上の事業継続は困難との判断から、今回の措置に至ったようです。
負債総額は約39億円。
同社の取引行である「北國銀行」が、貸出金債権18億3200万円の存在を明らかにしています。
スポニチ [ 2009年12月08日 19:54 ]
石川の海浜ホテル金波荘が破産
石川県七尾市の老舗温泉旅館、海浜ホテル金波荘が、金沢地裁から破産手続きの開始決定を受け、営業を停止したことが8日、明らかになった。負債総額は約39億円。
帝国データバンクによると、同社は1872年創業。和倉温泉有数の老舗旅館として知られ、1995年1月期には約17億円を売り上げた。
しかし、阪神大震災後、関西からの宿泊客が減少。能登半島地震の風評被害も加わり、2008年1月期は売上高が4億円弱まで落ち込み、資金繰りが悪化していた。
北国新聞・石川のニュース 【2月5日15時31分更新】
湯快リゾート、和倉に 初の県外資本進出 金波荘取得、再生へ 身構える既存旅館
加賀温泉郷で旅館を展開する湯快リゾート(京都市)は5日、七尾市和倉温泉の老舗旅館「金波荘今昔振舞」を取得した。同旅館は昨年12月、一部債権者の申し立てで破産手続きに入っていたが、今後、再生に向けて動き出す。和倉に県外資本が進出するのは初めてとなり、不況で利用客減に苦しむ温泉街にとって転機となりそうだ。
金波荘について、湯快リゾートは「運営方針や営業開始日などは決まっていないが、石川で10館目のグループ旅館として開業の準備に入る」としている。
金波荘をめぐっては昨年12月、一部債権者が運営会社の海浜ホテル金波荘(七尾市)に対し、破産手続きの開始を申し立て、今年1月に入札が行われた。入札には地元旅館を含め、3社が入札し、湯快リゾートが最高価格で落札した。
湯快リゾートは、加賀温泉郷で8旅館を運営しており、加賀市山中温泉で取得した「よしのや依緑園」を3月5日に開業させる予定。1泊2食付き7,800円の低価格帯を中心に人気を集めており、不況下でも高い稼働率を維持している。
県外資本の初進出について、和倉の旅館関係者は「どういう価格設定になるか分からないが、低価格だと既存旅館にとっては脅威だ」と身構えるが、地元の商店街からは「和倉全体の宿泊客が増えれば、食事や土産販売の面ではプラスになる。活性化につながるのではないか」と歓迎する声が上がった。
北陸の経済ニュース 【2月6日03時26分更新】
七尾・和倉温泉に初の県外資本 湯快リゾートの金波荘取得
湯快リゾート(京都市)は5日、破産手続きを進めていた七尾市和倉温泉の老舗旅館「金波荘今昔振舞」を取得した。加賀温泉郷では県外資本による旅館再生が相次いでいたが、和倉温泉にもついに県外資本が進出することになった。低価格路線で個人客を呼び込む湯快リゾートに、地元旅館は価格競争を警戒するが、地元商店街からは温泉客の増加による相乗効果を期待する声も出ている。
「くれぐれも地元との協調を大事にしてほしい」。湯快リゾートが金波荘の取得を発表した5日午後、和倉温泉を代表する旅館、加賀屋の幹部はくぎを刺すように語った。
湯快リゾートは現在、加賀温泉郷で8館の再生旅館を運営。3月5日には加賀市山中温泉で取得した「よしのや依緑園」を開業予定で、金波荘は石川県内で10館目となる。湯快の担当者は金波荘の営業開始日について「未定だが、春以降になる」とし、早急に開業準備に入る方針だ。
同社は中価格帯の旅館も運営しているが、中心は1泊2食7800円の低価格帯。県内外から宿泊客を呼び込み、高い稼働率を保っている。このため、金波荘の料金設定がどうなるかが、和倉の旅館関係者にとって最大の関心事となっている。
湯快の担当者は「金波荘の運営方針は現在未定」とした上で「基本的にこれまでの進出先では既存の客層の上に、新しい客層を呼び込んでいる」と説明する。客一人一人に仲居が付かないなどサービス内容が既存旅館と異なり、真正面から競合はしないとの考えだ。
湯快リゾートの進出について、和倉温泉旅館協同組合の田中道夫理事長代行は「県外大資本の旅館進出に対し、心配する声は強い」と危ぐする。
ただ、「各旅館が力を合わせて誘客のソフトづくりに取り組み、より一層魅力ある温泉地となるよう努力したい」と強調。和倉温泉商店連盟の石﨑健嗣会長は「温泉街のにぎわい創出に向けて地元と一緒に和倉のまちづくりに取り組んでもらいたい」と語る。
和倉温泉では、石川県が温泉街の中心地を抜ける新たな県道の設置を計画。七尾市は温泉街の核となる総湯建て替えに合わせて観光交流センターの整備を検討するなど、温泉街の魅力を高める施策が進んできている。
県外資本の進出は、温泉地としてのブランド力の低下につながるのか。それとも、新たな客層を開拓し、和倉を活性化させるのか。地場資本で温泉街を守ってきた和倉にとって大きな転機となる。
中日新聞【北陸発】2010年3月29日
和倉「金波荘」4月28日開業 年間通じ1泊7,800円
旅館チェーンの湯快リゾート(京都市)は、石川県七尾市和倉温泉で買い取った旅館「金波荘 今昔振舞」を4月28日に営業再開する。宿泊料金は、年間通じて同じ一泊二食7,800円とし、和倉温泉では最も低価格になる2
屋号は「和倉温泉 金波荘」とする方針。4月2日から予約を受け付ける。北陸や関西から2千~3千円の格安往復バスを運行する。
金波荘をめぐっては、昨年12月に前運営者の海浜ホテル金波荘が破産し、湯快リゾートが2月に不動産を取得した。同社は加賀温泉郷など石川県内で旅館九軒を運営し、1泊2食7,800円の格安料金を売りに宿泊客を集めている。
某ブログでは、
和倉温泉「金波荘・今昔振舞」を運営する(株)海浜ホテル金波荘(資本金4800万円・七尾市和倉町ヨ部91-1・代表大井義嗣氏・従業員80名)は、12月7日に金沢地裁より破産手続き開始決定を受け12月8日をもって事業を停止しました。
老舗温泉旅館の「金波荘・今昔振舞」は和倉温泉内では中堅規模で客室126室・収容人員591名。
平成6年1月期には売上高14億2,900万円に達しましたが、その後、売上高は減少を続け、家族・小グループ向けの営業強化などにも取り組んだものの観光客の減少に歯止めが掛かからず、平成20年1月期の売上高は約3億9,200万円にまで低下していました。
この間、金利負担が年間1億円規模に膨らみ借入返済や支払に支障をきたすようになり、平成21年11月には債権回収会社から破産手続開始を申し立てられたそうです。
某ブログでは、
和倉温泉の老舗旅館「金波荘今昔振舞」の破産手続きが開始され、12月8日事業停止になりました。
和倉温泉での経営破綻は2007年12月の「ホテルたな嘉」以来で負債総額は39~40億円とのことです。
「金波荘」は1872年創業で七尾湾を望む好立地に加えて、和倉温泉では4番目に客室の多い大型施設で人気を集めました。1992年には35億円かけて本館を全面改修しましたが、
90年代後半以降の団体旅行客減少や不況に加えて、能登半島地震で大きな被害を受けた影響などに勝てませんでした。
1995年1月期の売上高は17億円に達しましたが、2009年1月期には売上高が4~5億円に減っていたといいます。客室は126室、従業員は70人で師走も半ばになろうとしている今、どうなるのでしょうか心配です。
まだ 和倉温泉には県外資本は入っておらず、今のところ経営を引き継ぐ意向を示す企業等はないといいます。支援先がない場合は「金波荘」の土地と建物が売却されるので、地元関係者は行方を注視しているそうです。ちなみに「ホテルたな嘉」は「加賀屋」の支援で再建しました。
報道によると債権者として破産を申し立てたのは銀行系で、「金波荘」の経営者はまだ経営を続けられると思っていたとし、債権の処理を急ぐ金融機関のあおりを受けたと怒りをあらわにしたといいますから、難しいものですね。
某ブログでは、2007年12月18日
石川・和倉「ホテルたな嘉」運営会社が民事再生手続き
石川県七尾市の和倉温泉にある老舗旅館「ホテルたな嘉」の運営会社が2007年12月17日、金沢地裁に民事手続きの甲斐市を申し立て、財産保全命令を受けた。12月18日付の北国新聞が伝えた。
運営会社の名称は「ホテルたなか」。民間信用調査会社によると、負債総額は47億円にのぼる見通し。営業は継続中で、スポンサー企業を探して再生を目指す。
ホテルたな嘉は95年には年間20億円の売上高があったが2006年には6億8,300万円と約3分の1まで減少。2007年3月の能登半島地震の影響で補修費1,000万円が必要になり、資金繰りが急速に悪化したという。
※(2010年04月04日情報)2010年04月28日、加賀屋グループの「虹と海」で再開予定。