花巻管理(2012年08月15日) |
2012/08/14(火)
業歴80年超の老舗ホテル・元経営業者
花巻管理株式会社
特別清算開始決定受ける
負債54億円
「岩手」 花巻管理(株)(旧商号:花巻温泉(株)、資本金9600万円、花巻市湯本第1地割125、登記面=東京都中央区八重洲2-10-3、代表清算人永井清氏)は、7月31日に東京地裁へ特別清算を申請し、8月1日に開始決定を受けた。
申請代理人は森島庸介弁護士(東京都中央区銀座4-9-8、電話03-3544-7031)ほか。
当社は、1926年(大正15年)9月に設立された業歴80年を超える老舗温泉旅館の元経営業者。「ホテル花巻」、「ホテル紅葉館」、「ホテル千秋閣」を主体に、隣接する複数の旅館とともに、東北地区トップクラスの規模を誇る「花巻温泉」として運営されていた。
70年には国際興業(株)(東京都中央区)の傘下入りし、資本・役員などを受け入れ、ホテル・旅館経営以外にも、飲食店経営、バラ園運営、貸店舗業を併営。一時はタクシー業務、ドライブイン経営も手がけるなど事業の多角化を推進し、2004年3月期の年売上高は約90億2700万円を計上していた。
しかし、その後は景気低迷によるレジャー支出の後退に加え、地元観光需要の低迷などもあり、売上高は年々減少。2011年3月期の年売上高は約49億4000万円にまで落ち込んでいたうえ、同年3月11日の東日本大震災の発生によって宿泊、会合とともにキャンセルが相次いでいた。この間、国際興業(株)主導により、抜本的な経営改革を推進するなか、2011年12月に厚生労働省および観光庁から「産業活力再生特別措置法」の認定を受けたうえで、当社事業については会社分割により2012年3月1日をもって新花巻温泉(株)(現・花巻温泉(株))ほかに継承。当社については債権債務の整理を進め、同年6月21日開催の株主総会で解散を決議したうえで、特別清算手続きに入っていた。
負債は約54億円。